ハウスメーカーの外壁(タイル)を比較してみました

ハウスメーカー外壁タイルマイホームでもっとも他人に見られる部分といえばどこでしょう。
もちろん、外壁ですね。
外壁は「マイホームの顔」といえる重要な部分です。 また外壁は建物の見栄えを左右するだけでなく、建物の強度・耐久性・メンテナンス周期・断熱性能・遮音性能・気密性能にも大きく左右します。

せっかく注文住宅を建てるのであれば外壁も軽視すべきではありません。 このページではハウスメーカーの外壁を比較していきます。 できるだけわかりやすく端的にまとめますので、これから注文住宅を建てる方はぜひご一読ください。

外壁の種類と特徴

外壁タイル まずは注文住宅を手掛けるハウスメーカーが採用する外壁にはおおまかにどんな種類があるのか?という点を知っておくことが大切です。

下記に主要なハウスメーカーが採用する外壁の種類と特徴(メリット・デメリット)をまとめます。

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窯業系サイディング

(画像出典:ニチハ株式会社)

サイディングは近年の戸建て住宅においてもっとも採用されている実績が多い外壁です。
サイディングは大きくわけで「窯業系」「金属系」「木質系」「樹脂系」の4つの種類に分かれますが、その中でも特に普及しているのが窯業系サイディングです。 窯業(ようぎょう)とは、窯で土や砂などを高熱で固める処理を施すことで、窯業系のサイディングボードはセメントと繊維質を混ぜ合わせボード状に成型したものです。

窯業系サイディングは他の外壁材に比べて重量が軽いため耐震性の面でも優れ、耐火性も優秀です。
サイディングは価格が安くタイル調やレンガ調などさまざまなデザインラインナップが用意されていることから非常に採用実績の多い外壁となっています。 いいことづくめに思えますが、サイディングにも「定期的にメンテナンスが必要」という短所(デメリット)があります。一般的に窯業系サイディングはおよそ10年に一度の周期でメンテナンスを行う必要があります。 特にサイディングボードのつなぎ目を埋めているシーリング材の目地が劣化するケースが多いようです。シーリング材で埋めた目地が劣化すると浸水する可能性があります。
ただ最近はメンテナンス周期の長い製品も販売されており、窯業系サイディングのデメリットはだんだんと薄れつつあるようです。今後はさらに外壁材としてのシェアを増やすかもしれません。

窯業系サイディングのメリット

  • コストが安い
  • 耐火性能が高い
  • 耐震性能が高い
  • 汚れが付きにくい
  • 防水性能が高い

窯業系サイディングのデメリット

  • およそ10年ごとにメンテナンスが必要
  • シーリング目地が劣化しやすい

金属系サイディング

金属系サイディング 金属系サイディングは言葉通り、ガルバリウム、ステンレス、アルミニウムなどの金属でできたサイディングボードを建物外周部に貼り付けた施行する外壁です。
特に近年ではガルバリウム製のものが多く採用されています。
ガルバリウムは軽く、さびにくく熱反射率にも優れる素材だからですね。

金属系サイディングは金属でできているため、防水性能が高く窯業系サイディングに比べてメンテナンス頻度が少ないのが特徴です。 メンテ頻度が少なく済む理由は素材自体の劣化も少ないのに加え、サイディングの弱点である「シーリング目地」の露出が少ない点が大きいです。金属サイディングはだいたい20年くらいはメンテナンスフリーと考えていいでしょう。
価格面では窯業系サイディングよりやや高めです。

金属系サイディングのメリット

  • 20年程度はメンテナンスフリー
  • 防水性能が高い
  • 耐震性能が高い

金属系サイディングのデメリット

  • 価格が窯業系サイディングより高い
  • 施行に条件がある
  • デザインのラインナップはやや少ない

木質系サイディング

木質系サイディング(画像出典:高広木材株式会社)

木質サイディングは文字通り、木でできたサイディングボードで施行された外壁です。
木でできているため、重厚感がある見栄えになりデザイン性は高いといえます。木は断熱性能も高いため、家の総合的な断熱性能の向上にも期待できます。

ただし木は水分を吸う性質があるため表面の塗装メンテナンスは必要不可欠で、おおよそ10年程度の周期でメンテナンスが必要です。
木質サイディングは木材の種類にもよりますが、一般的にサイディングのなかでは価格が高いです。

木質系サイディングのメリット

  • 木の温もりがある外壁
  • 重厚感がありデザイン性が高い
  • 断熱性能が高い

木質系サイディングのデメリット

  • 価格が高い
  • 耐水性能が弱点
  • およそ10年ごとのメンテナンスが必要

樹脂系サイディング

外壁樹脂系サイディング(画像出典:ハーバーハウス株式会社)

樹脂系サイディングは、プラスチック(樹脂)製のサイディングボードで施行された外壁です。
樹脂は木製に匹敵するほど断熱性能が高い素材のため、樹脂系サイディングは家の総合的な断熱性能アップに期待できます。 また樹脂は劣化しにくく塩害や凍害にも強い素材です。さらに窯業系サイディングに比べても薄く、軽いため家全体の重量を軽減できます。

樹脂系サイディングは窯業系サイディングのおよそ10分の1の軽さです。(窯業系サイディングでも軽いのに) 一般的に住宅は軽いほど地震に強いです。樹脂系サイディングは耐震性能の面で優れているといえるでしょう。

ただし軽いので防音性能では他のサイディングよりも劣ります。
また樹脂系サイディングはシーリングを使用していないため、劣化が早いシーリング目地のメンテナンスが必要ない点も大きなメリットです。メンテナンス頻度も少なく済み耐用年数も長い。耐火性能も高く変色しにくいなどメリットも多いですが、価格は窯業系サイディングよりも高いです。

樹脂系サイディングのメリット

  • 20年程度はメンテナンスフリー
  • 防水性能が高い
  • 耐震性能が高い
  • 耐天候性がある(塩害・凍害に強い)
  • 部分変色しにくい

樹脂系サイディングのデメリット

  • 価格が窯業系サイディングより高い
  • 防音性能が弱点
  • デザインの種類が少ない
  • 見た目が安っぽい?

タイル

外壁タイル(画像出典:一条工務店)

タイルは土や石、粘土などの素材を1200度~1300度の高温で焼き固めたもので耐火性、耐久性、メンテナンス性に優れた外壁として人気です。
タイル自体は非常に丈夫で擦り傷やひっかき傷に強く、汚れも付きにくいため基本的に物理的な衝撃で壊れてしまわない限りはメンテナンスフリーです。
イニシャルコストは高いですが、メンテナンスフリーのためランニングコストは抑えられます。

タイル外壁は昔はマンションなどの大規模な建物に主に使われていた外壁ですが、近年では価格も求めやすいものが出てきており、一戸建て住宅でも採用されるケースが多数みられます。
しかし、それでも価格は安くはないですし、重量もあるので総タイル張りではなく一部のアクセントでタイル張りにしているケースも多いです。

タイル外壁はなんといってもサイディングにはない重厚感が特徴といえます。
サイディングはタイルを模したデザインが多いですが、本物のタイルには重厚感で敵いません。 なお外壁に用いられるタイルは主に2種類でⅠ類(磁器製)とⅡ類(せっ器製)があります。
いずれも丈夫でメンテナンスフリーですがサイディングなどに比べて価格は高めです。

タイルのメリット

  • 重厚感のある見た目
  • メンテナンスフリー
  • 汚れが付きにくい
  • 傷に強い
  • 耐火性能が高い
  • 防音性能が高い

タイルのデメリット

  • 価格が高い
  • 重量がある(地震に時に建物への負担が大きい)

モルタル塗装(塗り壁)

外壁タイルモルタル(画像出典:堺武治建築事務所)

モルタルは昔から日本家屋に用いられてきた外壁材で「塗り壁」とも言われています。
1970~1990年代までは日本の一戸建て住宅では主流の外壁材でしたが、最近はサイディング系の外壁にシェアを奪われてしまっています。 モルタルは砂とセメントと水を練り混ぜた素材で左官職人が塗って施工します。左官職人が手作業で施工しますので、独特の風合いが出ますし重厚感もあります。

しかしその反面、施工の手間がかかり施工価格はサイディング系の外壁よりも高めになります。
モルタルの大きなデメリットは「クラック」と呼ばれるひび割れを起こしやすい点でしょう。クラックは乾燥や湿気、経年劣化などで起こる現象で特に構造クラックと呼ばれる大きなひび割れが起こった場合は直ちに補修工事をしなければ雨水が侵入し建物の構造部分にも悪影響があります。
またモルタル外壁はおよそ10年ごと程度にメンテナンスが必要です。
メンテナンス周期は少し早いですが、メンテナンス費用は安めです。

モルタルのメリット

  • 独特の風合い
  • 目地がなく高級感がある
  • メンテナンス費用は安い

モルタルのデメリット

  • 価格が高い
  • 施行に手間がかかる
  • ひび割れしやすい
  • 雨だれしやすい
  • 経年劣化しやすい
  • およそ10年ごとのメンテナンスが必要

ALC

ヘーベルハウス ヘーベル板種類(画像出典:旭化成ホームズ株式会社)

ALCは「autoclaved light weight concrete」の略で軽量気泡コンクリートのことです。
その名の通り、通常のコンクリートよりも軽量で内部に無数の気泡が入っているコンクリートです。重量は通常のコンクリートのおよそ4分の1です。ただし純粋なコンクリートより軽量とはいえサイディングよりは重いので、施工するにはそれなりの耐震性を有する構造体が必要となり、施工できるハウスメーカーは限られます。ALCを採用しているハウスメーカーとしてもっとも有名なのがへーベルハウスでしょう。へーベルハウスの「へーベル板(へーベルウォール)」が代表的なALCといえます。

ALCは内部に気泡(空気層)があるため断熱性能に優れており、またコンクリートなので耐火性能も高い デメリットとしてはALCは吸水しやすい素材のため、防水性の塗装が必要不可欠です。
またパネル状のものを取り付けるため、パネルとパネルの間に目地ができます。目地があるためシーリング目地も定期的なメンテナンスが必要です。

ALCはおよそ10年ごとにメンテナンスが必要と考えておきましょう。定期的なメンテナンスは必要ですが耐久性は高く、定期的なメンテをすることで50年以上はもつと言われています。
ALCは「軽い」「断熱性能が高い」などコンクリートの欠点を補った優秀な外壁材ですが、価格は高めです。窯業系サイディングの2倍程度の価格差があります。

ALCのメリット

  • 断熱性能が高い
  • 耐火性能が高い
  • 重厚感がある
  • 耐久性が高く50年以上もつ
  • 工期が短い

ALCのデメリット

  • 価格が高い
  • 定期的なメンテナンスが必要

プレキャストコンクリート

外壁ダインコンクリート(画像出典:積水ハウス株式会社)

プレキャストコンクリートは工場であらかじめ運搬可能な形状、大きさに形成されたコンクリート外壁のことを言います。 現場打ちのコンクリートよりも品質のムラがなくまた強度も高いことが特徴です。
特に強度の面では他を圧倒しており、ALCのおよそ10倍の強度をもち、なおかつ耐震性・耐火性に優れます。
また非常に重厚感のある見栄え
になるのも人気の理由。
さらにメンテナンス周期が長いのもプレキャストコンクリートの大きなメリット。およそ30年はメンテナンスフリーです。

デメリットとしてはまず価格が高いことです。
プレキャストコンクリートは最高級の外壁材と考えておきましょう。
ただしメンテナンス頻度が少なく耐久性も高いので、長期スパンのトータルコストは抑えられます。 またプレキャストコンクリートは重量が重い点もデメリットといえます。非常に重いため耐震性のしっかりとした構造体でなければ取り付けられません。一般的な木造・軽量鉄骨造の一戸建てでは採用が難しいと考えておきましょう。

プレキャストコンクリートを採用しているハウスメーカーは積水ハウスが有名です。積水ハウス独自の外壁材「ダインコンクリート」がプレキャストコンクリートの代表格です。

プレキャストコンクリートのメリット

  • 強度が高い
  • 耐震性能が高い
  • 耐火性能が高い
  • 30年程度はメンテナンスフリー
  • 重厚感のある見栄え

プレキャストコンクリートのデメリット

  • 価格が高い
  • 重量が重い
  • 施工できるハウスメーカーが限られる

外壁材のシェア割合

次は新築戸建て住宅の外壁シェア割合をまとめます。

日本で建てられた新築一戸建てでは、一体どの外壁材が多く使われているのでしょうか。
H29年の参考データがありましたので、わかりやすいように一覧にしておきます。

外壁材シェア率

外壁材のシェア割合(平成29年度)
外壁材 シェア率
窯業系サイディング 78.5%
アルミサイディング 7.9%
金属サイディング 3.5%
モルタル 5.7%
木質サイディング 1.3%
ALC 1.0%
その他 2.1%

(出典:日本窯業外装材協会HP)

やはり窯業系サイディングが圧倒的に多いようですね。

外壁の性能と価格を比較した一覧表

上記に挙げた外壁が現在、日本で流通している主な外壁の種類と特徴(メリット・デメリット)です。

外壁によってさまざまな特徴(メリット・デメリット)が存在することがわかりましたか?
では、下記に一般的な外壁性能や価格などを簡単に表した比較表を貼っておきますので、おさらいしておきましょう。

※横にスワイプできます。

 
外壁タイルの種類別性能一覧
  強度 断熱性能 耐火性能 耐震性能 耐水性能 重厚感 修繕頻度 耐用年数 価格
窯業サイディング
金属サイディング
木質サイディング
樹脂サイディング
タイル
モルタル(塗り壁)
ALC
PCコンクリート

ハウスメーカー別 外壁の種類

ここまでは、外壁にはどのような種類があり、どのような特徴や性能を持っているかを書いてきました。

ここからは、実際に大手ハウスメーカーではどんな外壁材を採用しているのか見ていきましょう。
下記にオリジナル外壁を採用しているハウスメーカーの商品を種別・特徴を一覧にしておきますので参考にしてください。

※横にスワイプできます。

 
ハウスメーカー別 外壁タイルの仕様
ハウスメーカー 外壁(独自製品or標準仕様) 種別
積水ハウス ダインコンクリート プレキャストコンクリート
へーベルハウス へーベル板 ALC
セキスイハイム レジデンスタイル 磁器タイル
パナソニックホームズ キラテックタイル 磁器タイル
一条工務店 ハイドロテクトタイル タイル
トヨタホーム ニューセラミックウォール 窯業系サイディング
大和ハウス DXウォール 窯業系サイディング
住友林業 シーサンドコート 吹き付け塗装(モルタル下地)
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ハウスメーカー外壁の特徴と性能を比較

ハウスメーカーオリジナル外壁の特徴や性能についてまとめていきます。それぞれの外壁のメリットやデメリットなどを把握しておきましょう。

積水ハウスの外壁 ダインコンクリート

積水ハウスイズロイエ外壁積水ハウスの外壁といえばダインコンクリートです。

ダインコンクリートとはプレキャストコンクリート(PC造とも言う)に分類される外壁材で、工場であらかじめ製造されるため製品にバラつきがなく強度や耐久性、耐火性能、耐水性能、メンテナンス頻度など様々な面で、他を圧倒する外壁材といえます。

ダインコンクリートの大きな特徴はなんといっても「重厚感・高級感」でしょう。
一般的に外壁は分厚いほど陰影がきわだち重厚感や高級感が出ると言われています。 ダインコンクリートの厚さはなんと「55mm」もあり、一般的なサイディング外壁よりも3倍以上も分厚いです。
ただでさえサイディングよりもコンクリートの方が重厚感があるのに、さらに厚さも3倍以上となれば「表情の豊かさ」は段違いです。重厚感のあるダインコンクリートの家に憧れて、積水ハウスで注文住宅を建てたという施主も少なくありません。 見た目の重厚感だけでなく、その他さまざまな面で積水ハウスのダインコンクリートは他を圧倒しています。

ダインコンクリートはプレキャストコンクリートの中でもっとも強度が高く、内部にほぼ100%独立した気泡が造られることで水や湿気の侵入を防ぐため耐水性に優れます。

さらにダインコンクリートはおよそ900℃の耐火性能も備えています。

もっと長所を並べるとダインコンクリートは「約30年」もメンテナンスフリー
タフクリア-30という光触媒防汚塗装を施したダインコンクリートは雨によって汚れがキレイに洗い流されるため、塗り替えの頻度も従来のおよそ2倍となっています。

ただしダインコンクリートは分厚いコンクリートからできているため重量が非常に重たく、通常の木造住宅には取り付け不可
積水ハウスの中でも「イズシリーズ」など、一部の鉄骨造のみ採用できる外壁となっています。
住宅は重ければ重いほど地震に弱いですが、非常に重たいダインコンクリートを取り付けられる構造体という時点でその建物は高い耐震性能を有しているとも言い換えられます。
さらに積水ハウスオリジナルの制震ダンパー「シーカス」を採用すれば、地震にも非常に強く、とても耐久度のあるマイホームと成る事でしょう。

ダインコンクリートの最大のデメリット(短所)はコスト面です。
ダインコンクリートは積水ハウスの最高級外壁となり価格は特に高価です。また人力で施工することができない重量のため、必然的に機械(クレーン等)での施行となり施工面でもコストがかかってしまいます。
ただし、明確な短所といえるのはほぼ価格だけなので、コスト面を許容できるのであればダインコンクリートは非常に魅力的な外壁です。

ダインコンクリート外壁のメリット(長所)

  • 外壁そのものの強度が非常に高い
  • 耐久性、耐火性、耐水性が高い
  • およそ30年間メンテナンスフリー
  • シロアリに強い

ダインコンクリート外壁のデメリット(短所)

  • 価格が高い

へーベルハウス外壁 へーベル板

へーベルハウス外壁 へーベルハウスの注文住宅(鉄骨住宅・軽量鉄骨住宅)に採用されるオリジナル外壁は通称「へーベル板」と呼ばれていますね。

へーベル板は種別ではALCに分類され、厚さも「75mm」と十分に分厚いので重厚感・高級感の面でも人気です。
へーベル板はALC(軽量気泡コンクリート)ですので、普通のコンクリートに比べておよそ4分の1程度の軽さで水に浮かべられるほどです。外壁の重量が重ければ重いほど、地震の時に負担がかかりますのでコンクリートの強度を持ちながら軽量であるへーベル板は耐震性に優れているといえます。
また、へーベル板は地震時における構造体の変形をALCパネル間の目地で吸収する独自の取り付け構造を採用しており、地震など外力による変形の影響も最小限に留めます。

さらにへーベル板は国土交通省告示に不燃材料として規定されるコンクリートに含まれ、非常に耐火性能の高い外壁。実際に阪神淡路大震災において発生した火災のなかにあったALC建築物は焼け残り防火壁となり延焼を食い止める実例を残しています。
これはALCパネル内部に無数の気泡があり、この空気層が熱の伝わりを抑制するからです。つまり耐火性能が高いのに加え断熱性能も高いのがへーベル板の大きな特徴です。
へーベル板は通常のコンクリートのおよそ10倍の断熱性能をもっているとされています。

へーベル板は耐久性にも優れます。
へーベル板は「トバモライト結晶」という化学変化を起こしにくい安定した鉱物を豊富に含むことから経年劣化しにくいのです。このためメンテナンスをすれば50年以上の寿命を誇ります。

へーベル板の弱点は防水面です。
へーベル板は連続気泡なので水を吸いやすい特性を持ちます。連続気泡とはスポンジのようなものを想像すると分かりやすいですね。気泡が連続しているので、水を吸いやすいですが、その反面、音を吸収する特徴があり防音性能に優れます。
しかしへーベル板は防水面の弱点を克服するため「ロングライフコート」という3層構造の優秀な塗装を施しています。このロングライフコートのおかげで塗り替えのサイクルも非常に長くなんと「60年に一度」の塗り替えで済みます。 ただしなんらかの原因で防水塗膜が剥がれてしまい、浸水してしまった場合は大変です。
内部からカビが生える可能性や、最悪のケースでは室内にまで影響がある可能性もあります。
外壁にへーベル板を採用するならば、念のため防水塗膜のチェックは定期的に行うのが理想的です。

さらに、オプションではありますが、ロングライフコートの上から「デュラ光」という特殊な光触媒コーティングを施すことが可能です。デュラ光を施した外壁は30年間メンテナンスフリーで優れた防汚効果を発揮し外観をキレイに保ちます。

へーベル板の外壁メリット(長所)

  • 強度・耐久性能が高い
  • 耐火性能が高い
  • 断熱性能が高い
  • 防音性能が高い
  • シロアリに強い
  • メンテナンスを行うことで長寿命

へーベル板の外壁デメリット(短所)

  • 価格が高い
  • もし浸水した場合は被害が大きい

セキスイハイムの外壁 磁器タイル

セキスイハイム外壁 セキスイハイムのオリジナル外壁といえば「磁器タイル」です。
セキスイハイムの磁器タイルは「レジデンスタイル」「ラスティックタイル」「ラティスタイル」「スクラッチタイル」など固有名称がありますが、セキスイハイムといえば「磁器タイル」という呼び名の方が一般的なので当サイトでも「磁器タイル」で統一しています。
この4つはグレードが違うのですが、実は性能の違いはほとんどなく違うのはおもに見た目の高級感・重厚感です。
レジデンスタイルがセキスイハイムでもっともグレードの高い最高級磁器タイルとなります。
磁器タイルは非常に硬く傷に強いです。外壁は常時、外にさらされていますからモノが接触した場合は傷が付いてしまいますが、セキスイハイムの磁器タイルは多少の衝撃であれば無傷のケースが多い言われています。もちろん衝撃の強さにもよりますが、その他の外壁材と比べて圧倒的に傷が付きにくい外壁と言えるでしょう。

また磁器タイルは「セルフクリーニング機能」といい非常に汚れが付きにくいことも大きな長所です。
磁器タイルの表面には無数のシリカ成分が(二酸化ケイ素)があり、水酸基と結合しています。水酸基は電気的に水分しを吸着する性質を持っており、このことから磁器タイルは常時薄い水膜が形成されるため非常に汚れが付きにくいのです。また汚れが付いてしまったとしても雨が降れば洗い流されます。

さらに磁器タイルは表面に塗装を施していないため、塗膜が剥がれることもありません。
なので塗り替えメンテナンスも必要なく、長期間キレイに保たれるというわけです。 セキスイハイムの外壁磁器タイルは耐久性・メンテナンス性も高く、衝撃などで壊れてしまわない限りはメンテナンスフリーである点が最大の魅力といえるでしょう。
ただし目地は存在しますので、目地のメンテナンスは30年に一度行う必要があります。30年に一度ですので、かなり長期間メンテナンスフリーですけどね。

1200~1300度の高温で焼き固めた素材ですので耐火性も申し分なし。
見栄えの面でも高級感・重厚感があり、かなり人気があります。

見た目よし。機能面よし。磁器タイルはあらゆる面で優秀な外壁材ですが、
デメリットを挙げるとすれば、やはり価格の面でしょう。

タイル外壁は一般的に高級品と思われていますが、セキスイハイムの磁器タイルもグレード次第でピンキリではありますが、基本的に「高価な方」だと考えてください。
ただし、塗り替えメンテナンスが必要ないため30年以上の長期スパンで考えればランニングコストを抑えることが可能です。

セキスイハイムの外壁 磁器タイルメリット(長所)

  • 重厚感・高級感がある
  • 強度・耐久性が高い
  • 耐火・耐水性が高い
  • シロアリに強い
  • 塗り替え不要(メンテナンスフリー)

セキスイハイムの外壁 磁器タイルデメリット(短所)

  • 価格が高い
  • 重量がある
  • 外壁目地部分のメンテナンスは30年毎必要

パナソニックホームズの外壁 キラテックタイル

パナソニックホーム外壁 パナソニックホームズのオリジナル外壁は「キラテックタイル」です。
外壁の種別では磁器タイルに分類されますね。

パナソニックホームズのキラテックタイルは、セキスイハイムの磁器タイルとよく比較されます。
パナソニックホームズのキラテックタイルは、光触媒技術を活かしたタイル外壁となり、こちらもセキスイハイムの磁器タイル同様「セルフクリーニング機能」をもちます。
光触媒機能により表面に親水性が生まれ、常時「薄い水の膜」がある状態となります。このため、汚れも付きにくいですし汚れが付いたとしても雨水で洗い流されます。
キラテックタイルも基本的に塗装コーティングでセルフクリーニング機能を有しているわけではなく、壁面そのものに光触媒機能を有するため、基本的には塗り替えは不要なのですが、実は公式HPでは「塗り替え不要」とは書いていません。
これは光触媒機能はあくまで「光」があたることによって化学反応を起こす物質であるため「太陽光のあたらない部分などでは効果が出にくい場合があるから」のようです。 その点、セキスイハイムの磁器タイルは公式HPで「塗り替え不要」と堂々記載してある点は凄いですね。
キラテックタイルの方が「やや弱気」とはいえ、基本的には光が当たれば塗り替えは不要と考えて良いでしょう。

キラテックタイルは耐火性、耐水性、耐久性能といった機能面もほぼセキスイハイムの磁器タイルと同等と考えていいと思います。
ただしセキスイハイムの磁器タイルは「目地のメンテナンスが必要」なのに対して、キラテックタイルは目地に紫外線が当たらない構造になっているため、目地のメンテナンスが必要ないという点が大きな違いでしょう。

パナソニックホームズの外壁 キラテックタイルメリット(長所)

  • 重厚感・高級感がある
  • 強度・耐久性が高い
  • 耐火・耐水性が高い
  • シロアリに強い
  • 塗り替え不要(メンテナンスフリー)
  • 外壁の目地メンテナンスも不要

パナソニックホームズの外壁 キラテックタイルデメリット(短所)

  • 価格が高い
  • 重量がある

一条工務店の外壁 ハイドロテクトタイル

一条工務店外壁一条工務店のオリジナル外壁はハイドロテクトタイルです。
外壁の種別としてはこちらも「タイル」に分類されますね。

ハイドロテクトタイルは日本を代表する衛生陶器メーカー「TOTO」の協力を得て開発されたタイルです。
TOTOの光触媒技術「ハイドロテクト」をタイルにプラスしたものとなっています。
ハイドロテクトタイルもセルフクリーニング機能を有するタイルです。
光触媒の機能により空気中の水分が表面に吸着し薄い水膜を形成し汚れを付きにくくし、また汚れが付いても雨水で洗い流されます。

TOTOのハイドロテクトは、一条工務店のハイドロテクトタイルの他にも大型商業施設やマンションなどにも国内で7000件以上採用されている実績があります。また世界でもブラジルワールドカップ競技場などにも採用されるなど世界的に評価されている光触媒技術です。この点は安心感がありますね。
素材がタイルですので塗装が施されておらずハイドロテクトタイルも基本的に塗り替え不要です。セキスイハイム同様、公式HPに堂々「塗り替え不要」と記載があります。

ただしハイドロテクトタイルも目地のシーリング部分は30年ごとにメンテナンスが必要となります。
その他の機能に関しては、セキスイハイムの「磁器タイル」やパナソニックホームズのキラテックタイルとほぼ同等と考えて良いでしょう。

タイル外壁のデメリットは「価格が高くなりがち」ですが、ハイドロテクトタイルは一条が自社グループ工場で生産しているため、その他ハウスメーカーのタイル外壁に比べるとやや価格は抑えられるでしょう。
とはいえ、サイディングなど安価な外壁に比べれば高いです。

ハイドロテクトタイルのメリット(長所)

  • 重厚感・高級感がある
  • 強度・耐久性が高い
  • 耐火・耐水性が高い
  • シロアリに強い
  • 塗り替え不要(メンテナンスフリー)

ハイドロテクトタイルのデメリット(短所)

  • 価格がやや高い
  • 重量がある
  • 外壁目地のメンテナンスは30年に一度必要

大和ハウスの外壁 DXウォール

大和ハウスDXウォール外壁 大和ハウスのオリジナル外壁は「DXウォール」です。
DXウォールは外壁の種別は窯業系サイディングに分類されますね。

DXウォールの他に「DSウォール」と「DCウォール」という外壁もありますが、この3つに大きな性能の差はなく異なるのはほぼ厚さのみです。
DXウォール:34mm DSウォール:25mm DCウォール:16mm この3種の中ではDXウォールが分厚く大和ハウスのオリジナル外壁のなかの最上位モデルとなります。34mmでもサイディング外壁としては厚い方です。

この3つの外壁では強度や断熱性能・遮音性能などに大きな違いはなく、見た目の重厚感の違いが大きいようです。
DXウォールは「KIRARI+(きらりプラス)」で塗装されており、汚れにくく紫外線からの影響も受けにくく色あせしにくい特徴を持っています。ただし、やはり「塗装している」という点ではタイルには劣ります。タイル外壁の場合はそもそも塗装をしていないため、塗り替えの必要はありませんが、大和ハウスのDXウォールは定期的な塗装メンテナンスが必要となります。

DXウォールのメンテナンスサイクルについては、公式HPに記載がありませんが、おおよそ10~15年に一度くらいでメンテナンスが必要と考えておくべきでしょう。
また、目地のシーリング部分は塗膜よりも劣化が早いのでこちらのメンテナンスも10年ごとには必要となります。

DXウォールのメリット(長所)

  • 一般的なサイディングよりも表面塗膜が劣化しにくい
  • 耐火・耐水性が高い
  • シロアリに強い
  • 汚れが付きにくい

DXウォールのデメリット(短所)

  • 10~15年ごとにメンテナンスが必要

トヨタホームの外壁 ニューセラミックウォール

トヨタホーム外壁トヨタホームのオリジナル外壁はニューセラミックウォールという製品で、こちらは窯業系サイディングに分類される外壁です。

トヨタホームの母体はあのトヨタ自動車。
自動車技術を応用し「ジオデュアルトップ」という多彩塗装が施されています。
これは塗装の厚みにあえて差を付けることで凹凸を強調し、自然な風合いと豊かな表情を出しています。
ただ、ニューセラミックウォールは厚さが「20mm」とそこまで厚いわけではないので、重厚感・高級感があるとはあまり言われないですね。

表面は「HDセラコート」というオリジナルの仕上げ塗装が鉾され日差しや熱、雨などによる劣化・色あせを防ぎます。
このHDセラコートはなかなか優秀で30年相当の耐久性の実験でも美しさが保たれていたという結果が出ています。

ただし、塗装していることには変わりはないのでタイルのように半永久的にのでメンテナンスフリーというわけにはいきません。でもサイディング外壁で30年間メンテナンスフリーというのはかなり優秀です。

ニューセラミックウォールのメリット(長所)

  • 価格は安め
  • 一般的なサイディングよりも表面塗膜が劣化しにくい
  • 耐水性・耐火性が高い
  • 汚れが付きにくい
  • シロアリに強い

ニューセラミックウォールのデメリット(短所)

  • 10~15年ごとにメンテナンスが必要

住友林業の外壁 シーサンドコート

住友林業外壁 住友林業はサイディングやタイルなども採用しているハウスメーカーですが、オリジナルの外壁では「シーサンドコート」が有名です。

シーサンドコートは住友林業の「三種の神器」の一角とも言われ、わかる人には一発で「あ、住友林業の家だ」とわかる外壁です。
といってもシーサンドコートは住友林業が開発したというわけではなく、エスケー化研という会社が住友林業にのみ卸しているオリジナル外壁となります。
シーサンドコートは外壁の仕上げ材塗料で、下地の外壁はモルタルが一般的です。
「シーサンド=海の砂」の言葉通り、砂に貝殻やサンゴなどが混ざっている吹き付け材で、ところどころキラキラと光っている見た目が独特でオシャレな外壁です。
独特の風合いは重厚感もありますが、やはりひび割れや雨だれしやすいところは大きな短所(デメリット)といえるでしょう。

シーサンドコートは概ね2年程度で汚れてくるとも言われています。
耐久性としては一応30年もつようですが、汚れやひび割れが気になり早い段階で塗り替える可能性もあり得ます。

ちなみにシーサンドコートは外壁だけでなく内装のアクセントにも使用される吹き付け材です。シーサンドコートの見た目が気に入った方は外壁としてではなく、内装で使用することも検討してみるべきかもしれません。

シーサンドコートのメリット(長所)

  • 貝殻やサンゴの独特の風合い
  • 目地がない

シーサンドコートのデメリット(短所)

  • 施工後数年で汚れてくる
  • クラック(ひび割れ)の可能性
  • 雨だれの可能性
  • 経年劣化しやすい
  • およそ10年ごとのメンテナンスが必要

ハウスメーカーの外壁(タイル) 比較 まとめ

各ハウスメーカーの外壁(タイル)の比較のまとめ記事は以上です。

読者様のハウスメーカー選びのお役に立ててくだされば嬉しい限りです。

冒頭で申し上げた通り外壁は常に雨風にさらされる部分で、強度・耐火性・耐水性などの機能面でも重要ですし、また「住宅の顔」とも言える見栄えを左右する部分でもあります。

せっかく注文住宅を建てるなら外壁の性能・機能面でも、見た目も優れた家にしたいのは当然です。
各ハウスメーカーで外壁にも様々な種類がありますので迷ってしまうかもしれませんが、それぞれの特徴(メリット・デメリット)をしっかりと把握して自分にあったハウスメーカーを選びましょう。

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